スーパーマリオ オデッセイ 感想

ゲーム
 

一生忘れないゲーム

このゲームのために発売日にスイッチを買ったということもあり、今までで一番発売を楽しみにしていたゲームでした。期待通り本当に楽しくて、こんな素敵なゲームに出逢えて良かったと心から思っています。

誰でも箱庭を探索する楽しさを味わえて、ドキドキワクワクもたくさん詰まっていて、3Dマリオって本当に素敵だなあと改めて感じることが出来ました。

箱庭なきらめく世界

    私がこのゲームで一番好きなステージはダイナフォーです。初めてここに降り立ったときのあのワクワクした気持ちは忘れられません!頂上まで道に迷わないように一本道が惹かれているのに、道から外れた見えないところにたくさんパワームーンやローカルコインがあって探索も楽しいこのステージは、迷いにくさと探索の楽しさを見事に両立していると思います。  

このように、今作のステージは迷わないような工夫がなされていて、無駄に広くない、隅々まで探索しやすいちょうどいいスケールになっているのが素晴らしかったです。

迷わないヒミツは他にもあります。今作のステージはとても濃密に作られていますが、複雑にならないようにステージの密度を低く見せるための工夫をしているんです。

具体的には、今作のステージには「多重構造」「構造物の中にさらにステージ」という2つのヒミツが隠れています。

例えば海の国では、地上・海中・高所という3つの階層にステージが分かれています。3つの階層を合わせると非常に複雑なのですが、地上から海中の構造をはっきり知ることは出来ないので、パッと見はシンプルで分かりやすいステージに見えるんです。他にも、料理の国は、火山を跨いでいるおかげで裏側が見えないようになっていて、上手くステージの複雑さを隠しています。これが、「多重構造」のヒミツです。

もう1つのヒミツ、「構造物の中にさらにステージ」の例としては、砂の国と雪の国が挙げられます。砂の国は「さかさピラミッド」などのスポットが点在していて、このようなスポットの中に複雑なステージを隠すことで全体をシンプルに見せています。雪の国は、町を地下に置いて地上からは見えないようにすることで、ステージが複雑に見えることを防いでいます。

このようにしてステージがごちゃごちゃすることを防ぐと、目的地の特徴的なランドマークが目立ちます。すると、次にどこに行けば良いのか迷わないで済みますし、自分がステージのどこに居るかも把握しやすいので、とても快適にステージを走り回ることが出来ます。なので、とにかく探索が楽しいんですよね。マリオの動きもいつも以上にキビキビしているので動かしているだけで楽しくって、ジャンプアクションと今作の特徴である帽子投げアクションを組み合わせれば、どんなところにもスピーディーに行けます。そうして行けるところは一つ一つが無駄なく作り込まれているんです。

手に汗握るアスレチック

こう書いていくとスーパーマリオオデッセイはこれまでの箱庭マリオの延長線上にあるように感じますが、探索だけがこのゲームの楽しさではありません。想像以上に、アクションを要求する一本道なアスレチックステージがありました!

  ワールドの中は、チクタクアスレチックなどアグレッシブなアクションを要求されるちょっとした場面はあっても基本的に探索がメインです。しかし、探索している中でマリオおなじみの土管を見つけたとき、このゲームは姿をガラッと変えます。手に汗握る場面も何度もあり、クリアできたときの快感は これぞマリオ! というものでした。  

とはいえ、今作のアスレチックステージはスーパーマリオギャラクシーシリーズや3Dランド・ワールドのそれとは違って、ステージ自体が小さな箱庭の中にあるようなコンパクトな構成になっています。そして、基本的に箱庭ステージで培ったアクション技術の応用となっています。なので、リトライもしやすく箱庭世界のアクセントとしてうまくマッチしているんです。
また、基本的にアスレチックステージにはムーンが2個隠れていて、それを探す箱庭の遊びも組み込まれています。探索の楽しさとアスレチックを攻略する楽しさの両立という、ステージクリア型の3Dマリオで試みられていたことが生きていて、これがまた楽しいんです!  

いっそう映える、2Dの遊び

 「2Dの遊びを3Dマリオに取り込む」という試みはスーパーマリオギャラクシー2辺りから顕著になってきていて、毎回試行錯誤を重ねているなぁ・・・と思っているのですが、今作では3Dの遊びがとても濃密なおかげで2Dの遊びがより一層映えている気がします。

例えば、今作ではジャンプと帽子投げアクションの組み合わせで険しい足場を無理やり飛び越えるといったことが出来ますが、2Dの世界に入るとこういったアクションが出来ません。なので、3Dの少しかっこつけてアクションしてみたけどいけるかな?といったスリリングさとはまた違った、ジャンプの腕だけで進んでいくハラハラドキドキ感があって楽しいんです。ダッシュができたり、挙動が少し変わったりとアクションの感覚も3Dと異なるので、おなじみの遊びなのにとても新鮮味を感じられます。

他にも、今作は敵に乗り移れるのでいつものマリオで強いと思っている敵もそれほど怖く感じないのですが、2Dになっている間はキャプチャーができないので、敵に出会った時のハラハラ感がしっかり味わえて、いいアクセントになっています。

キャプチャーで広がる遊び

今作の目玉、キャプチャーは、アクションとしても、ギミックとしても、謎解きとしても、縛りとしても、ご褒美としても、このゲームの遊びの幅をどこまでも広げる素晴らしいアイデアだと思いました。そして、こんなものにもなれるんだ!という「驚き」を感じさせてくれる、このゲームの要石でもあります。

キャプチャーで個人的に嬉しかったのは、マリオお馴染みの敵を実際に操れることです。沢山の魅力的な敵キャラクターを自分の手で操れる、しかもスーパーマリオ本編で!・・・とE3の映像を見て知った時は、まるで夢のような心地がしました。

かといって、キャプチャーによって敵キャラクターが利用されるだけの怖くない存在になったかといえば全く違い、前述の2Dステージや、カカシなど帽子投げ(もちろんキャプチャーも)ができなくなる機会が時々あったり、キャプチャーしている間はキャプチャーできないので、敵がちゃんと敵として機能する場面もたくさんあります。このバランスが素晴らしいなぁと感じました。  

写真は旅の醍醐味

と、ここまでこのゲームについて語ってきましたが、これらを包み込んで更なる遊びとして昇華させているのが、スナップショットモードです。これ単体でも遊びとして成り立つようなとっても楽しいもので、これがこのゲームのキャプチャーという遊び、旅と驚きというコンセプトと驚くほどよくマッチしているんです。被写体であるマリオは、キャプチャーすることで全く違う顔を見せてくれますし、驚きと楽しさに満ちた今作の世界は写真を撮るのにぴったりの場所です。

新しいはじまり

2017年の1月13日、驚きのお披露目からはじまり、ワクワクしながら見た沢山の発表会の全てで、マリオの旅の映像はひときわ輝いていました。そしてそれ以上の、最高のプレイ体験がこのゲームには詰まっていて、遊んでいて何度も笑顔になりました。

これまでの3Dマリオがそうであったように、新しいマリオの驚きに満ちた旅は、何年経っても色褪せない幸せな思い出になるに違いありません。 マリオオデッセイを踏まえて、これからのマリオの旅がどう進化していくのか、とても楽しみです。

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